猫写真家サトウヒロキさんのブログ「画像フォルダは猫ばかり」より
*食べ物、自然、里山、動物、ペット、リラクゼーション、薬、産業、軍事産業までも!
こんにちは!みなさん
突然ですが、バイオミミクリーと言う言葉
聞いたことはありませんでしょうか?
恐らく大半の方は、一度は耳にしたことが
あるんではないでしょうか?
出典元:フリー百科事典ウィキペディア
バイオミミクリーとは
生物のもつ機能や構造を解析し、の事で、生物多様性の恩恵である生態系サービスでは
それを人工的に再現して利用しようとする学問
供給サービスの中の一つとされています。
出典元:photoAC
*東洋電機製WPS204形パンタグラフ、ダンパーはサスペンショメーカー大手の昭和製
楕円形の筒が、ボルテックスジェネレーターで、側面の凸凹の模様に秘密が!
そして筒の上に垂直に載っている舟上のバーにもあほうどりのテクノロジーが!
配置することで、意図的に乱流(=渦流)を生じさせ、
空気抵抗を小さくし空力特性を改善する装置です。
摩擦音が大きくなります。
摩擦音を軽減させる工夫がとられました。
トンネル微気圧波対策として、川蝉のくちばしの形状を
模倣するデザインにしてあります。
前方に伝わりそれが衝撃波となり
「トンネルドン」現象を解決させました。
1、生物多様性について
2、生態系サービスとは
3、生体工学について
4、バイオミメティクスの歴史
5、イカの神経系から電子回路への応用
6、自動追尾式ミサイルと戦闘機への応用
7、各分野のバイオミメティクス応用例
8、研究への考え方について思うこと
9、まとめ
10、この記事に関係するおすすめの文献
生物多様性について
最近、生物多様性ってよく聞く言葉だけど、
いったいどういう意味なのかな?
生物多様性(せいぶつたようせい、英語: Biodiversity)とは、 生物に関する多様性を示す概念である。 生態系・生物群系または地球全体に、多様な生物が存在していることを指す。
生態系の多様性、種多様性、遺伝的多様性(遺伝子の多様性、種内の多様性とも言う)
から構成される。 出典: フリー百科事典ウィキペディア
先生!もう少しわかり易い言葉で教えてくれませんか?
そうだね!生物多様性というのは、私達人間を含む地球上の生物は、長い歴史の中で何千万種といわれる多様な生き物が誕生し、その全ての生き物は、みな関連しあいバランスを保ちながら存在しているんだけど、この生物多様性には「生態系」「種」「遺伝子」の3つの層の多様性があるんだよ
ふ~ん なるほど。そうなんだ!
補足説明として 1985年に、アメリカ合衆国研究協議会による生物学的多様性フォーラムの計画中に、 W.G.ローゼンによって造語された。なお「Biodiversity」が初めて公式文書に使われたのは、
1988年に出版された昆虫学者・生態学者エドワード・オズボーン・ウィルソンによる
このフォーラムの報告の書名としてである 。
1986年以降、生物多様性という用語とその概念は、 生物学者、環境保護活動家、政治指導者、
関心をもつ市民らにより、 世界中で広く用いられることになった。
これは20世紀最後の10年間に見られた絶滅種に対する関心の広まりとよく一致している。
日本において平成16年度(2004年度)に環境省が行った調査では、
生物多様性の意味を知っている人は約10%、 言葉を聞いたことがある人まで範囲を広げても
約30%という結果であった。
出典: フリー百科事典ウィキペディア
生物系サービスとは
出典元 環境省ホームページより
出典元:photoAC
食事である穀類、家畜、酸素、水、土壌、森林、海や山など、
そして私達の心の癒しである
ペットなどなど、私達が生きていく生活基盤のほぼ
全てのものが含まれています。
出典元:photoAC
生体工学について
生体工学 は、科学的方法や自然界にあるシステムを応用して 工学システムや*バイオミミクリーとバイオミメティクスという言葉の違いについて
最新テクノロジーの設計や研究を行う学問領域である。 アメリカ空軍の医師ジャック・E・スティールが1958年に提唱した。 出典: フリー百科事典ウィキペディア
どちらも同じ意味で使われています。
*バイオミメティクスについて
ミメティクスは模倣物といった意味の英語で、工学的視点で 自然界にあるものから
ヒントを得て生物のもつ機能や構造を解析し、 それを人工的に再現して
利用しようとすることです。
*バイオミミクリーは【自然と生体に学ぶバイオミミクリー】の
著者 ジャニン・ベニュス氏が名づけた言葉で、
バイオミミクリーはバイオミメティクス からの派生語と言われています。
ここからはバイオメミテックスで統一していきます。
*別名類語扱いとして 生物模倣、生物規範 などの言い方も存在します。
更に、生体工学ではバイオサイバネティックスという生体の情報処理に特化した
用語も存在します。この言葉を使う際は、バイオミメティクス は
生体の構造や材料に着目した研究に使われます。
バイオミメティクスの歴史
先生これまで人類は、自然界から沢山ヒントを得て様々な技術を生み出してきたんですよね?
そうだね。この自然界からヒントを得るという着想事態は、大変古くから行われているんだけど、代表的なところではレオナルド・ダ・ヴィンチ知っているよね?
あのモナリザで有名な人ですか?
出典元:フリー百科事典ウィキペディア
これはダ・ヴィンチさんがスケッチしたヘリコプターの図案だといわれているよ。トンボやハチのホバリング(空中停止)を観察してヒントを得、ヘリコプターの原理をスケッチしたとい伝えられているんだ。
出典元:フリー百科事典ウィキペディア
こちらはライト兄弟が鳥の羽を観察し翼が表と裏で断面のカーブが違うことをつかみ、それをヒントに飛行機の設計を行なったんだよ
イカの神経系から電子回路への応用
出典元:フリー百科事典ウィキペディア
先生!イカの神経系から電子回路への応用っていったい!どういうことなんですか?着想がやばすぎませんか?!
これは米国の神経生理学者オットー・シュミットさんが1934年に シュミット・トリガ回路と言う回路を発明したんだけど、これは電子機器の原点になる回路の研究に、イカの巨大神経系の神経パルス(瞬間的な電圧波形、電流)を利用して生まれたんだよ。
イカから電子回路へって凄すぎるでしょ!僕だったら回路を考えてお腹がすいたからイカを食べるという発想しか思いつきませんよ!?これはまさに、もんげ~ですね(><)
「コンパレータで構成したシュミットトリガ」出典元 https://www.wikiwand.com/
出典元:フリー百科事典ウィキペディア
もんげーとは、ものすごい、という意味。岡山県の方言(岡山弁)。 妖怪ウォッチのキャラ"コマさん(狛犬の妖怪)"の口癖で話題になり、 2014年アニメ流行語大賞の銀賞になった言葉。 もんげー|若者言葉辞典~あなたはわかりますか?~より
先生このシュミット・トリガ回路って具体的にどういった回路なんですか?
例えば身近な例だと、PCのマウスやキーボードが調子が悪い場合、一度押しただけなのに、2度3度と連続でスイッチが入ってしまったっていう経験ないかな?
あ!それチャタリングでしょ?チャタルとかいいますよね
そうだね。この現象は電子機器にとっては致命的な誤動作の原因になるんだよ。このチャタリングは現象をさしているんだけど、電気的な特徴としては、入出力特性が行きと帰りが違う場合が多く、これによって信号に含まれる小さなノイズに影響される度合いを減らしたりできるんだよ。
先生もうすこし優しく教えてくださいよ!
うん。アナログからディジタルへ変換するイメージを説明するけど、アナログ信号ってノイズ成分が含まれることがあって、また信号のスピードもゆっくりだったり不安定で不規則な波形をしているんだ。その信号を1か0か、つまりONかOFFかイエスかノーを判定しなくていはならいんだ。
「入力Uに対する出力の比較。Aは単純なコンパレータ出力、Bはシュミットトリガの出力」
出典元 https://www.wikiwand.com/
先生!アナログって吉本新喜劇のすち子さんでディジタルは同劇団の吉田裕さんと同じようなイメージで捉えていいですか?似てませんか?!
ん?あれか?「ドリルすんのかいせんのかい」か!そうだね。アナログは連続量だから、難しい部分があるのは事実。
ちょっと話が脱線してしまったけど、シュミットトリガについて判り易い例話をすると、ONかOFFの判定する境界線の値(閾値)が同じだった場合、電気の常夜灯が夕方に点灯しはじめる明るさと消灯する明るさがもしも同じだとすると、ピカっと点いたと思えばまた消えたりまた点いたりといった事が起こるはず。ちなみにこの明るさの差の事を、ヒステリシスって表現します。
「ヒステリシスカーブ」出典元 https://www.wikiwand.com/
先生!ヒステリシスって俗にいう履歴効果のことですか?
シュミットトリガではこの履歴の事を出力の状態を表すんだよ。入力電圧を最初の状態の時と同じに戻しても、出力電圧が完全に戻らないことなんだ。専門用語ばかり出てくるし、同じ言葉でも分野によって解釈が違ったり難しいよね。
う~ん!吉本新喜劇の話題も上がったので、大阪の環状線でこの話を例えてみると、往路は大阪駅から天王寺駅までは鶴橋駅経由で行くとしよう、復路は天王寺駅から大阪駅までは新今宮駅を経由して帰るような感じで捉えてもらえればいいんじゃないかな
このイカの神経の特徴を電子回路に備えると過去の動作がメモリのように作用してスイッチのONOFF切替時避けることができないチャタリングによる誤動作を防止することができます。
自動追尾式ミサイルと戦闘機への応用
先生!生体工学はこんな恐ろしい兵器にも応用されてるんですか?
そうだね。事実なんだ。自動追尾式ミサイルでは、蛇が獲物の体温を赤外線で検知することの応用でつくられていたんだ。
出典元:フリー百科事典ウィキペディア「空対空ミサイルのシーカー部。第1世代のIRH誘導システム」
先生!戦闘機も生体工学の技術が入っているんですか?
そのとおり。近年では戦闘機の翼の開発秘話にもツバメの翼の構造が研究されF-22ラプターのようなロール率の高い機動性に富んだ運動能力を身に着けていってるんだ。ツバメの後ろの羽は二つに分かれているけどあそこに秘密があるんだ
出典元:photoAC「ツバメ」
出典元:photoAC「ツバメ」
でもねこれだけ科学技術が進んでいる様に見えても、本物のツバメにはまだまだかなわないんだ。一般的な戦闘機のロール率(回転率)は毎秒約720度前後と言われているんだけど、生き物のツバメはその約9倍の5000度以上のロール率をこなしているといわれてるんだよ
先生!それは、超絶もんげ~ですね!これは生き物への畏敬の念を感じます!
そうだね!自然の偉大さを感じずにはいられないよね。驚くのはまだ早くて、最大許容重力加速度は民間機だと4-5Gあたりで、軍用機になると8-10Gにもなるだけど、つばめだけでなく多くの鳥は、毎日100回以上10-14Gもの重力加速度を経験していることが、数値流体工学の知見からわかっているんだよ。凄いよね!生き物のポテンシャルは。
各分野のバイオミメティクス応用例
- 人間の皮膚に4種類の遺伝子を導入するだけで、神経や臓器などあらゆる細胞に 変わる「ES細胞」に似た人工多能性幹細胞(「iPS細胞」)を生成する技術を発表 京都大学 教授 山中伸弥氏
- ガン細胞を殺さずに眠らせる昆虫由来の休眠ホルモンを用いた制ガン剤の開発 岩手大学農学部 特任教授 鈴木幸一氏
- マグロの精原細胞をサバに移植し、マグロを生むサバを誕生させる研究
東京海洋大学 教授 吉崎悟朗氏 - 細胞活動の中で生み出される老廃物を細胞自らが食べて排除する自食作用、オートファジーの発見 東京工業大学 特任教授 大隅良典氏
参考資料 赤池学 「生物に学ぶイノベーション」
先生!次は産業界ですが、
競技用水着にサメやカジキの生体や機能がヒントに。
出典元:photoAC「サメ」
植物では、ゴボウの実(ひっつき虫)から
ヒントを得たマジックテープ
出典元:フリー百科事典ウィキペディア 作品Roger Culos
出典元:photoAC「マジックテープ」
その他、洗濯機や扇風機などの回転系は流体工学にあほうどりやいぬわしなど鳥類からヒントを得たものが多いですね!
面白いところでは、サイクロン掃除機のゴミの圧縮ブレードに猫科動物の舌の表面構造からヒントを得たとか。
その他の応用例なんかも沢山ありますので
また興味がある方は、バイオミメティックスで調べてみてくださいね!
自然現象からも開発のヒントを得ているようです。
研究への考え方について思うこと
今回の記事では、一見まるで違った領域である生物学と工学について繋がりがある事がわかりました。
それは、生物学を学ぶ=最先端の工学技術を学ぶということになります。
物事を、俯瞰してみる、マクロからミクロの視点に着目してみたり
振り返りとして物事を多角的に多方面にみる事で、視点を変えられ
違う方向から物事の事象を捉えることで、また新たな発見が判ると考えます。
研究ですと、目的として考えられる仮説を立て、実験した結果を確認し考察する。
ここで仮説を立てたことや予測していたことが、結果として得られたのか
検証する。
違いがあれば、その原因や理由は?次の検討課題や展望を確認し結論をだす。
目的→方法→結果→考察→結論のサイクルで日夜研究は続けられているはず
日本の学問はこれまで、工学と文学が長い間、隔たりがある
シラバスの仕組みが出来上がっていたと思われます。
これからは垣根を越えた領域間で、勉強を進めないと
分野と分野間で更に隔たりができる状態になり、学問や技術の空洞化が
懸念されます。
点と点がいつまでたっても線にならない感覚です。
文系も研究する際はグラフなどの理数系スキルは必須ですし
工学でも論文などでは、文法など文系スキルが必須となります。
生き物の特性を研究すれば、最先端の技術が見えてくる!
もちろん、その他の分野からも同じ事が言えるかもわかりません。
私も物事を考察する際には、目立つところや美味しいところばかり
捉えるのではなく、その周りの側面、
見えない裏側も、大切にしていきたい!
まとめ
人間は、地球上で一番偉く万能で何でも出来るという傲慢とも思える考え方から
脱して、自然への畏敬の念、そしてその尊さを感じながら、
次の世代へ
この素晴らしい地球を、私たちが経験してきた自然環境を
生態系がいつまで、私達にこの素晴らしい恵みを与えつづけてくれるかは、
私たちが生態系をどのように管理するかに掛かっているのは
もはや間違いではなく
人間の都合に偏った方向に進むのは、資源の枯渇や生態系の機能不全を
もたらし、後の世代に辛苦にみちた生活を強いることを意味することは
間違いないと思います。
関連し混ざりあいながら事態をよりいっそう難しくしています。
まだ地球を一つにできないでいます。
いったいどうすればいいんでしょうか?
この記事に関係するおすすめの文献
ご紹介する書籍は、今日の環境問題意識について貫かされるもので生態学の知識は、これからの社会のあり方を考える上で大変重要であり
現代社会を生きる誰もが共有すべき内容を与えてくれます。
また生態学だけに及ばず、その他の社会問題を考える上でも
示唆的な内容を含んでいます。
「猫も老人も、役立たずでけっこう」:NHK ネコメンタリー猫も杓子も。
著者:養老 孟司
「かけがいのないもの」:新潮文庫
著者:養老 孟司
「自分は死なないと思っているヒトへー知の毒」:だいわ文庫
著者:養老 孟司
「保全生態学の技法-調査・研究・実践マニュアル」
著者:鷲谷 いずみ
「保全生態学入門ー遺伝子から景観まで」
著者:鷲谷 いずみ、矢原 徹一
「生態系を蘇らせる」:NHKブックス
著者:鷲谷 いずみ
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